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2009年11月16日

不便で得られるもの

諸事情で、役所で事務手続きに行ってきた。
会社には「区役所にて手続きを行うため」という理由で届けを提出。
本当は、区役所の用事なんて、朝一番に窓口に行けば、午後から会社に出社することだって可能だ。
でも、今回は、迷わず丸一日の休みをいただいた。
休みを取るときに、「私用のため」と伝えるより、「区役所での事務手続きのため」と上司に伝えるほうが、なんとなくだけれども、抵抗感を軽減できるのは気のせいだろうか。

日本政府が、まるでお題目のように唱えたIT革命。
行政サービスも、どんどんインターネットやモバイル窓口を開設している。
にも関わらず、もっとも身近にるはずの住民サービスは、職員の捺印作業から抜け出せずにいる。

行政が不便だからこそ、ぼくのような社会人は、「役所に行くため」という理由で、会社から抜け出せるわけだ。
もちろん、実際区役所にいたのは、ほんの30分ほど。
手に入れた暇でなにをしたかと言えば、真っ昼間から寿司とビールで酒宴を楽しんだり、友人を無理やり集めて街角散策と食事を楽しんだり、などなど。
みんなささやかで、しかも、休みの日にできることばかり。
それが平日になると、途端に贅沢かつ貴重なものに思えてくる。

この国では、会社に所属したとたん、休暇を取得することに罪悪感を感じる、という悪い慣習がある。
しかし、だからこそ、時々手に入れた休みに、何か特別な充足感を得ることもできる。

ものは考えよう、である。

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